新しく簡単なお米の洗い方

ごはんを炊く前にお米を洗います(洗米)が、現代での洗米の目的は精米されたお米の表面に残っている白い肌ヌカを取り除くことです。「お米を研ぐ」と表現されることもありますが、昔の精米機による精米は十分ではなかったために、各家庭で洗米時にお米同士を摺り合わせて精米を助ける必要がありました。しかしながら、現代の精米機による精米は十分であり、さらにご家庭でお米同士をすり合わせて「研ぐ」必要性は全くないと言っても良い程です。またお米を「研ぐ」とお米が割れたり、欠けたりして不ぞろいになり易いので、ごはんの食感が悪くなる原因にもなります。
現代の洗米で最も大切なことは、洗米時に出る肌ヌカが混ざった水をお米に再吸収させないように手早く作業することです。再吸収させてしまうとヌカ臭いごはんが炊き上がってしまうからです。具体的にはざるとボウルを用意します。炊飯器のお釜はせっかくのテフロン加工が剥げるので使いません。ざるにお米を入れてボウルで受けます。その中に蛇口から勢い良く出した水を入れて、お米全体がざるの中で泳ぐようにを手で素早くかき混ぜて洗米します(水の冷たい冬はしゃもじ等でかき混ぜてもOK)そして水切りは一瞬、ざるだけをボウルから持ち上げます。ボウルの中の白く濁った水を捨てて、同じ作業を2~3回繰り替えすとだんだんと水が透き通ってきます。水が濁らずに透き通ってきたら洗米は終了です。ここで、長時間お米をざるに入れたままにしていったん水を切るいわゆる「ざる上げ」をするとお米が割れてしまい炊き上がったごはんの食感を損ないます。洗米後はすぐにお釜に移し、水加減をきっちり計って最低30分以上の浸漬時間をとってからごはんを炊いてください。

洗米したごはんは炊き上がりの香りが良く美味しいので、無洗米派の方もぜひ試して頂きたいです。

 

追記

ざる上げについて、どの工程で行うべきか理由がわかりましたので追記します。 

お米のざる上げを洗米直後にやっておられるケースがございますが、敢えてざる上げをするのであればお米を水に浸漬した後です。このざる上げの目的は浸漬中に発生した不純物を除去することにあります。そのままのお水で炊飯すると水溶性の不純物を含んだ水をお米に再吸収させることになりますので。

そして、ざる上げを長時間するとお米が割れてきますので、5分ぐらいを目安にして下さい。

そして、加水して炊飯するのですが、この工程をすると水加減がわかりにくくなりますから、気をつけて下さい。